人件費・採用

障害者雇用の納付金・調整金は年間いくらになるか

常用雇用労働者数と障害のある方の雇用状況を入力すると、法定雇用障害者数・過不足・年間の納付金額(または調整金・報奨金額)を計算します。障害者雇用納付金は各月の初日で数えて12か月分を合計する仕組みで、2026年7月に法定雇用率が2.5%から2.7%へ変わるため、2026年4月から2027年3月までの期間は年度を通した1つの率では正しい金額になりません。本シミュレーターは月ごとに法定雇用障害者数を計算して合算します。除外率を分母にだけ適用すること、重度の方のダブルカウント、精神障害者の短時間特例、調整金・報奨金の支給上限にも対応しています。

無料・登録不要/2026-08-13 時点の公的データで計算

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計算方法の概要

  • 常用雇用労働者数 = 週30時間以上の方は1人、週20時間以上30時間未満の方は0.5人として合計します。週20時間未満の方は分母に入りません。障害のある方も常用雇用労働者に含めて数えます。
  • 除外率設定業種の場合は、常用雇用労働者数 × 除外率(1人未満切り捨て)を控除します。控除するのは分母だけで、実雇用障害者のカウント数は減りません。
  • 法定雇用障害者数 = 常用雇用労働者数(除外率適用後)× その月の法定雇用率。1人未満の端数は切り捨てます(法43条1項)。
  • 法定雇用率は各月の初日で判定します。2026年4月・5月・6月は2.5%、2026年7月から2027年3月までは2.7%です。年度平均の率では計算しません。
  • 実雇用障害者のカウント数は、重度の身体・知的障害者が週30時間以上で2人、週20〜30時間で1人。重度以外は週30時間以上で1人、週20〜30時間で0.5人。精神障害者は週30時間以上・週20〜30時間のいずれも1人です。週10時間以上20時間未満の方は、重度と精神障害者に限り0.5人として数えられます(分母には入りません)。
  • 納付金 = 50,000円 ×(各月の法定雇用障害者数の合計 − 各月のカウント数の合計)。差が0以下なら徴収されません。申告義務があるのは、常用雇用労働者数が100人を超える月が5か月以上ある事業主です。
  • 調整金 = 超過1人月あたり29,000円(年120人月を超える部分は23,000円)。超過数は、除外率を適用しない常用雇用労働者数から計算します。
  • 報奨金は常用雇用労働者数が100人以下の月が8か月以上ある事業主が対象で、超過1人月あたり21,000円(年420人月を超える部分は16,000円)。基準数は各月の(常用雇用労働者数 × 4%、切り捨て)の合計と72人月の大きいほうです。

計算の前提条件

  • 常用雇用労働者数と障害のある方の人数は、12か月とも入力した人数のまま変わらないものとして計算しています。実際の申告では各月の算定基礎日(原則として月の初日)における人数を月ごとに数えます。年度の途中で人数が動いた場合は、この試算と金額がずれます。
  • 除外率は1つの業種だけを適用します。複数の業種を営む事業主は、業種ごとに(その業種の労働者数 × 除外率)を計算して1人未満を切り捨て、その合計を控除する必要があります。
  • 調整金の基準となる数も、各月ごとに1人未満を切り捨てて計算しています(法43条1項の法定雇用障害者数と同じ端数処理)。
  • 納付金の申告義務の判定は、常用雇用労働者数が100人を超える月が5か月以上あるかで行っています。これは法令上の要件ではなく、JEEDが運用上の判定基準として案内に示しているものです。
  • 精神障害者は精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている方に限ります。週20〜30時間の方を1人と数えるのは「当分の間」の特例(施行規則附則6条)です。
  • 週10〜20時間の特定短時間労働者から、就労継続支援A型の利用を受けている方は除きます。
  • 対象期間は2025年4月以降のみを扱います。除外率の一覧が令和7年4月1日に各業種一律10ポイント引き下げられており、それ以前の年度は率が異なるためです。
  • 詳細分析の人件費の並記に使う「1人あたりの年間人件費」は、利用者に置いていただく前提値です。公的な基準ではありません。各種の助成制度は含めていません。

使用料率・出典

よくあるご質問

2026年度は法定雇用率が途中で変わると聞きました。年間ではどう計算しますか。

2026年4月・5月・6月の各月初日は2.5%、2026年7月から2027年3月までの各月初日は2.7%です。障害者雇用納付金は「当該年度に属する各月ごとにその初日における」人数で計算すると法律が定めているため、月ごとに法定雇用障害者数を出して12か月分を合計します。年度を通した1つの率で計算すると金額がずれます。たとえば常用雇用労働者230人・実雇用カウント5人の場合、法定雇用障害者数は4〜6月が5人(230×2.5%=5.75→切り捨て)、7月以降が6人(230×2.7%=6.21→切り捨て)です。不足は7月から毎月1人ずつ、年間で9人月となり、納付金は450,000円になります。2.5%だけで計算すると0円、2.7%だけで計算すると600,000円となり、どちらも正しくありません。

常用労働者200人以下の会社は、納付金が1人あたり月4万円ではないのですか。

月4万円の減額特例は、すでに終了しています。平成20年法律第96号の附則3条が、常時101人以上200人以下の事業主について平成27年4月1日から5年間に限り月4万円とできると定めていましたが、この期限は令和2年3月31日で満了しました。201〜300人規模の特例も同様に満了済みです。現在はすべての事業主が一律で1人月あたり5万円です。現行の施行令17条に減額の規定はなく、現行の施行規則の全文に「四万円」「三万円」という文字列は1件も存在しないことを確認しています。ネット上の記事には、いまも4万円と書かれたまま更新されていないものが残っています。

除外率はどこに使いますか。障害者のカウント数からも引くのですか。

引きません。除外率は分母である常用雇用労働者数からだけ控除するもので、実際に雇用している障害者のカウント数は減りません。さらに、使う場面と使わない場面があります。雇用義務の法定雇用障害者数と障害者雇用納付金の算定には適用しますが、納付金の申告義務があるか(常用雇用労働者100人超)の判定、障害者雇用調整金の算定、報奨金の算定には適用しません。そのため、同じ年度でも納付金の判定に使う法定雇用障害者数と、調整金の判定に使う数が食い違います。条文上、除外率の読替えが法43条にしか及ばないためです。控除する人数は、業種ごとに(その業種の労働者数 × 除外率)を計算して1人未満を切り捨て、その合計を引きます。先に合算してから最後に切り捨てるのではありません。

障害のある方は、どのように数えますか。

重度の身体障害者・重度知的障害者は、週30時間以上なら2人として数えます(ダブルカウント)。週20〜30時間の短時間労働者なら1人です。重度以外の身体障害者・知的障害者は、週30時間以上で1人、週20〜30時間で0.5人です。精神障害者は、週30時間以上でも週20〜30時間でも1人と数えます(週20〜30時間を1人とするのは「当分の間」の特例で、本則は0.5人です)。さらに令和6年4月1日から、週10時間以上20時間未満の特定短時間労働者のうち、重度の身体・知的障害者と精神障害者を0.5人として数えられるようになりました。この方々は分母である常用雇用労働者数には入りません。分子だけが増えるため、実雇用率の計算で見落としやすい点です。重度以外の方は週10〜20時間ではカウントできません。

調整金や報奨金には、上限があると聞きました。

あります。調整金は超過1人月あたり29,000円ですが、年間の支給対象人数が120人月を超えた部分は23,000円に下がります(令和6年4月から)。120人月は年間平均10人分に相当します。報奨金は常用雇用労働者数が100人以下の月が8か月以上ある事業主が対象で、超過1人月あたり21,000円、年420人月を超える部分は16,000円です。報奨金の基準数は「各月の(常用雇用労働者数 × 4%、1人未満切り捨て)の合計」と72人月の大きいほうを使います。この72人月という下限があるため、規模の小さい事業主では、法定雇用率を上回って雇用していても報奨金の対象にならないことがあります。たとえば常用雇用労働者100人の事業主なら、年間で72人月(毎月6人分)を超えて初めて支給対象になります。

申告と申請の期限はいつですか。「令和8年度」とはいつの雇用状況のことですか。

納付金の申告と調整金の申請は、対象期間の翌年度の4月1日から5月15日までです。5月15日が休日にあたる年は翌開庁日にずれます。報奨金の申請は同じく4月1日から7月31日までです。呼称には注意が必要で、JEEDが「令和8年度 障害者雇用納付金」と呼ぶものは、令和7年4月から令和8年3月までの雇用状況にもとづいて令和8年4月から5月に申告するものです。対象となる期間より1年あとの名前で呼ばれます。本シミュレーターでは混乱を避けるため、「2026年4月〜2027年3月」のように具体的な年月で表示しています。なお納付額が0円でも、申告義務のある事業主は申告が必要です。調整金・報奨金は申請しないと支給されません。

納付金を納めれば、障害者を雇用しなくてもよいのですか。

いいえ。障害者の雇用義務は法43条1項が定めるもので、障害者雇用納付金は法54条にもとづき別に徴収されるものです。納付金を納めることで雇用義務がなくなるわけではありません。納付金制度は、障害者を雇用するために必要な施設の整備などにかかる事業主の経済的な負担を調整するための仕組みです。本シミュレーターのさらに詳細分析とPDFレポートでは、採用した場合の人件費と納付金額を並べて表示しますが、これはどちらを選ぶべきかを示すものではありません。金額の比較には、雇用によって生まれる労働の対価が含まれていないためです。

PDFレポートには何が含まれますか?

画面では、常用雇用労働者数(除外率適用後)・法定雇用障害者数・実雇用障害者のカウント数・過不足と、年間の納付金額または調整金・報奨金額をご覧いただけます。さらに詳細分析とPDFレポートでは、12か月それぞれの法定雇用障害者数と不足数の推移(法定雇用率が変わる月をまたぐ推移)、納付金が0になるまでに必要な採用人数を雇用パターン別に示した表、採用した場合の年間人件費と納付金額の並記、除外率を適用しなかった場合との差、週20〜30時間の方を週30時間以上に切り替えた場合の効果、社内説明や取締役会資料に使えるPDFレポートを提供します。

ご利用上の注意

  • 本シミュレーターの結果は概算です。実際の申告額は、各月の算定基礎日における人数、対象障害者の確認書類、事業所ごとの状況によって変わります。
  • 常用雇用労働者に当たるかどうか(1年を超えて雇用される見込みがあるか等)、対象障害者に当たるかどうかの判断は、このシミュレーターでは行えません。判断に迷う場合は、独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構(JEED)の都道府県支部または管轄のハローワークにご確認ください。
  • 納付金額が0円でも、申告の義務がなくなるわけではありません。常用雇用労働者数が100人を超える月が5か月以上ある事業主は、法定雇用率を達成していても申告が必要です。
  • 調整金・報奨金は申請しなければ支給されません。申請期間を過ぎると支給されないため、期限にご注意ください。
  • 「常用労働者200人以下の事業主は月4万円」という減額特例は、令和2年3月31日で満了しています。現在はすべての事業主が一律で月5万円です。この点を古いまま説明している情報がいまも見られます。
  • 特殊法人は規模にかかわらず納付金制度の対象になります。本シミュレーターは民間企業を前提としています。
  • 個別の申告実務については、社会保険労務士またはJEEDにご相談ください。