資金繰り

うちはあと いくら借りられる? 借入余力と返済能力の診断

「うちはあといくら借りられるのか」「今の借入は多すぎないか」を、金融機関が実際に見ている返済能力の指標で確認します。決算書の数字をいくつか入力するだけで、EBITDA有利子負債倍率・債務償還年数・借入金月商倍率と、借入余力の目安を計算します。

無料・登録不要/2026-08-12 時点の公的データで計算

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計算方法の概要

  • 簡易キャッシュフロー(EBITDA相当)= 営業利益 + 減価償却費。これが返済の原資になります。
  • 実質有利子負債 = 有利子負債 − 現預金。手元資金で返せる分を差し引いた、実質的な借金です。
  • EBITDA有利子負債倍率 = 実質有利子負債 ÷ 簡易キャッシュフロー。経済産業省「ローカルベンチマーク」の財務指標の一つで、返済能力を測る代表的な指標です。
  • 債務償還年数 = 有利子負債 ÷ 簡易キャッシュフロー。今の利益水準で借入を返し切るのに何年かかるかの目安で、中小企業基盤整備機構「経営自己診断システム」の定義に合わせています。
  • 正常運転資金 = 売上債権 + 棚卸資産 − 仕入債務。事業を回すために常に必要な資金です。金融機関によってはこれを有利子負債から差し引いて評価しますが、公的資料に定めがないため参考値として別に表示しています。
  • 借入金月商倍率 = 有利子負債 ÷ 月商。売上規模に対して借入がどれくらいかを見る指標です。絶対的な目安が公的資料に存在しないため、判定は行わず数値のみ示しています。
  • 借入余力 = 許容倍率 × 簡易キャッシュフロー + 現預金 − 現在の有利子負債。

計算の前提条件

  • 直近の決算書(損益計算書・貸借対照表)の数字を入力してください。試算表でも計算できますが、年換算した数値をお使いください。
  • 営業利益が赤字の場合は、マイナスのまま入力してください。減価償却費を足した簡易キャッシュフローがプラスであれば、通常どおり各指標を計算します。
  • 各倍率が「算定できません」と表示されるのは、簡易キャッシュフロー(営業利益+減価償却費)が0以下の場合だけです。営業利益が赤字であること自体が理由ではありません。
  • 現預金が有利子負債を上回る場合(実質無借金)は、EBITDA有利子負債倍率を0倍として扱います。
  • 売上債権・棚卸資産・仕入債務・自己資本・総資産は任意入力です。未入力の場合、その項目を使う指標は算定されません。
  • 役員借入金を有利子負債に含めるかどうかは金融機関によって扱いが異なります。含めない場合は入力から除いてください。
  • 実際の融資判断は、財務指標だけでなく、事業内容・取引実績・経営者の資質・担保・保証など多くの要素を総合して行われます。

使用料率・出典

よくあるご質問

EBITDA有利子負債倍率とは何ですか?

「実質的な借入(有利子負債から現預金を引いた額)が、1年間に生み出すキャッシュフロー(営業利益+減価償却費)の何倍あるか」を示す指標です。経済産業省の「ローカルベンチマーク」で採用されている財務指標の一つで、金融機関が返済能力を見るときによく使われます。倍率が低いほど返済余力があると評価されます。

なぜ現預金を差し引くのですか?

手元に現預金があれば、その分は借入をすぐに返せる状態にあるためです。借入残高が同じでも、現預金を多く持っている会社の方が実質的な負担は軽いと評価されます。

なぜ正常運転資金を差し引くのですか?

売掛金や在庫は、いずれ現金になるものの、事業を続ける限り常に一定額が必要になります。この分の借入は「返済すべき借金」というより「事業に必要な資金」と捉えられるため、債務償還年数の計算では有利子負債から差し引く考え方が用いられます。

「目安」の数値に根拠はありますか?

債務償還年数の10〜15年は、日本政策金融公庫が「経営改善計画の到達目標」として示している数値で、融資審査の合否基準ではありません。EBITDA有利子負債倍率の15倍以内・自己資本比率20%以上は、中小企業庁の実務指針が目安として例示しているものですが、同資料自身が「絶対的な基準ではない」と留保しています。よく言われる「債務償還年数10年以内が審査の目安」は、公的資料では確認できませんでした。適正な水準は業種・資金使途によって大きく異なるため、判定は参考としてご覧ください。

借入金月商倍率だけ判定が出ないのはなぜですか?

この指標には公的に定められた目安が存在しないためです。中小企業基盤整備機構の診断システムも「業界平均値と比べて特に大きい場合は借入が過大」という相対評価の設計になっており、絶対的な基準値は示されていません。根拠のない基準で良否を判定するより、数値をそのままお示しする方が誠実だと考えています。

営業利益が赤字だと診断できないのですか?

いいえ、赤字でも診断できます。返済の原資になるのは営業利益そのものではなく、営業利益に減価償却費を足した簡易キャッシュフロー(EBITDA相当)だからです。減価償却費は現金の支出を伴わない費用なので、その分は手元に残ります。たとえば営業利益が500万円の赤字でも、減価償却費が1,000万円あれば簡易キャッシュフローは500万円のプラスとなり、各指標を通常どおり計算します。営業利益はマイナスのまま入力してください。算定できないのは、簡易キャッシュフローが0以下になる場合(上の例なら減価償却費が500万円しかない場合)です。この場合は返済に充てられる原資がないため、まず利益改善やコスト構造の見直しが先決になります。実務でも、赤字企業の融資は財務指標ではなく事業計画の実現性で判断されることが一般的です。

PDFレポートには何が含まれますか?

画面では主要指標と借入余力の目安、判定をご覧いただけます。さらに詳細分析とPDFレポートでは、追加借入をした場合の指標変化、返済シミュレーション(据置期間・金利別)、金利上昇の影響、返済に伴う指標の推移予測、金融機関との面談に持参できるPDFレポートを提供します。

ご利用上の注意

  • 本シミュレーターの結果は概算であり、融資の可否や融資額を保証・予測するものではありません。
  • 判定に用いる目安の数値は、実務上よく参照される水準であり、公的機関が定めた基準ではありません。適正な水準は業種・事業規模・資金使途によって大きく異なります。
  • 金融庁は2019年12月に金融検査マニュアルを廃止し、財務指標を形式的に適用したりチェックリストとして用いたりするものではないとしています。現在、債務者区分や融資判断を特定の財務指標で機械的に決定する公的な統一基準は存在しません。本診断も、あくまで自己点検の出発点としてお使いください。
  • 具体的な資金調達の検討にあたっては、取引金融機関や、税理士・中小企業診断士などの専門家にご相談ください。