資金繰り

あと何ヶ月もつ? 資金ショートはいつ起きるか

会社の資金が尽きるのは、赤字になったときではなく、支払う日に現金が足りなくなったときです。売上が立った月と入金される月、仕入れた月と支払う月はずれます。このシミュレーターは、そのズレを月ごとに展開して月末残高を追い、残高がマイナスになる月と不足額のピークを計算します。手元資金の水準についての通説は使わず、入力から必ず導かれる数字だけをお示しします。

無料・登録不要/2026-08-13 時点の公的データで計算

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計算方法の概要

  • 各月の売上 = 月商 ×(1 + 月次成長率)^(経過月数)
  • 各月の仕入 = その月の売上 ×(1 − 粗利率)。売上に比例して増減する費用として扱います。
  • 入金 = 回収サイトの月数だけ前の月の売上。回収サイトが2ヶ月なら、1〜2ヶ月目に入ってくるのは予測開始前の売上です。
  • 支払 = 支払サイトの月数だけ前の月の仕入。支払サイトが1ヶ月なら、1ヶ月目に支払うのは予測開始前の仕入です。
  • 月末残高 = 前月末残高 + 入金 −(仕入の支払 + 固定費 + 借入返済 + 臨時支出)
  • 資金ショート予測月 = 月末残高が初めてマイナスになる月。ちょうど0円の月は含みません。
  • 不足額のピーク = 期間中で最も低い月末残高の不足額。必要な調達額の最低ラインになります。
  • 固定費の何ヶ月分もつか = 現在の残高 ÷ 月次の固定費。売上も入金もまったくない状態で、固定費だけを払い続けた場合の月数です。
  • 回収サイトを短縮した場合・支払サイトを延長した場合は、予測開始前にすでに発生している売掛金・買掛金は従来の条件のままとして計算します。そのため効果は移行月に一度だけ現れます。

計算の前提条件

  • 金額はすべて税抜です。消費税の納付・法人税等の納付は含まれていません。実際には、これらが数ヶ月に一度まとまって出ていきます。臨時支出として入れてください。
  • 減価償却費は現金の支出を伴わないため、固定費に含めないでください。損益計算書の販管費をそのまま入れると、実際より資金が減る予測になります。
  • 借入金の利息は元金の返済とは別に発生します。その他の固定費に含めて入力してください。
  • 回収サイト・支払サイトは月単位で扱っています。末締め翌月末払いなら1ヶ月、末締め翌々月末払いなら2ヶ月です。日単位のずれや、月末が休日で入金が翌営業日になる影響は反映していません。
  • 売上の一部が現金取引、一部が掛取引という混在は反映していません。すべてが同じ回収サイトであるものとして計算しています。
  • 仕入は売上に比例して発生するものとしています。まとめ買いや季節仕入れによる山谷は反映していません。臨時支出として補ってください。
  • 予測開始前の売上・仕入は、直近の月商と同じ水準で推移していたものとしています。成長率や売上減少の想定は、予測開始後の月にのみ適用します。
  • 在庫の増減は含めていません。在庫を積み増す場合、その分だけ資金は予測より早く減ります。
  • 手形での受取・支払、賞与・社会保険料の年払い分など、月ごとに金額が大きく変わるものは臨時支出として入力してください。

使用料率・出典

  • 資金繰り表の様式月ごとの収入・支出・繰越残高
    適用開始日: 2018-11-20/最終確認日: 2026-08-13
    「資金繰り計画を策定する場合にご記入いただくもの」として、資金繰り表・簡易版・記入例の様式が公開されています。金融機関へ提出する資金繰り表も、月ごとの収入・支出・繰越残高を並べる形式です。本シミュレーターの月次表もこの形に合わせています。
  • 正常運転資金売上債権 + 棚卸資産 − 仕入債務
    適用開始日: 1999-07-01/最終確認日: 2026-08-12
    廃止済みの文書ですが、算式そのものは実務で広く参照されているため参考として掲載しています。
  • 支払サイトの延長には法令上の制限があります給付を受領した日から起算して60日以内
    適用開始日: 2026-01-01/最終確認日: 2026-08-13
    同ページは、支払期日について「受領日から起算して60日以内の期間内に定めることとされている」と解説しています。適用の有無は取引の内容と当事者の規模で決まるため、個別の判断は所管の窓口や専門家にご確認ください。

よくあるご質問

黒字なのに資金が減っていくのはなぜですか?

売上が立った月と現金が入る月がずれているためです。回収サイトが支払サイトより長い事業では、売上が伸びるほど「まだ入金されていない売掛金」が積み上がり、その分の現金を自社が立て替えることになります。たとえば回収2ヶ月・支払1ヶ月・粗利率30%の事業で月商が1割増えると、増えた売上の入金は2ヶ月後ですが、増えた仕入の支払は1ヶ月後に来ます。利益は出ているのに現金は先に出ていく、という状態です。このシミュレーターは、このズレを月ごとに展開して残高を追います。

手元資金は月商の何ヶ月分あれば安全ですか?

公的な基準は見当たりませんでした。「月商の3ヶ月分」という数値が広く使われていますが、根拠として示されている公的資料を確認できていません。必要な水準は、売上の振れ幅・回収サイトの長さ・借入枠の有無によって変わります。回収サイトが4ヶ月の事業と現金商売とでは、必要な手元資金がまったく違います。本シミュレーターは目安による判定を行わず、「いまの残高が固定費の何ヶ月分か」と「どの月にいくら不足するか」だけをお示しします。その数字と、ご自身の売上の振れ幅を見比べてください。

回収サイトを1ヶ月短くすると、どれくらい効きますか?

おおむね月商1ヶ月分の現金が手元に増えます。ただし効くのは一度だけです。切り替わる月に、従来の条件で入る売掛金と、短縮後の条件で入る売掛金が重なって2ヶ月分の入金があり、以後の残高がその分だけ底上げされます。翌月からの入金額は元に戻ります。つまり、毎月の赤字を埋める効果はありません。資金ショートの時期を後ろへずらし、その間に損益そのものを立て直すための時間を作る打ち手だとお考えください。

支払サイトを延ばせば資金繰りは楽になりますか?

計算上は、支払サイトを1ヶ月延ばすと仕入1ヶ月分の現金が手元に残ります。ただしこれも一度きりの効果です。そのうえで、下請代金の支払期日には法令上の制限があります。自社が発注者側にあたる取引では、支払サイトを一方的に延ばすことはできません。該当しない取引であっても、支払サイトの延長は取引先の資金繰りをこちらへ移すことにほかならず、取引関係そのものに影響します。本シミュレーターは効果を数字として示しますが、実行を勧めるものではありません。

売上が落ちると、資金はすぐに苦しくなりますか?

回収サイトが支払サイトより長い事業では、売上が落ちた直後はむしろ手元の現金が増えることがあります。仕入の支払が先に減り、入金が減るのは回収サイトの分だけ後になるためです。苦しくなるのは数ヶ月後です。この動きがあるため、資金繰りは「売上が落ちた月」ではなく「その数ヶ月後」を見ておく必要があります。詳細分析では、売上が何%落ちるまで予測期間内の資金がもつかを1%刻みで調べています。

資金が足りなくなる見通しです。いくら調達すればよいですか?

最低ラインは、予測期間中で最も残高が低くなる月の不足額です。この金額を、残高がマイナスになる月より前に用意できていれば、予測期間内の残高はマイナスになりません。ただし実際の調達では、諸費用や不測の支払いに備えて手元に残す分を上乗せして考える必要があります。また、この試算は入金の遅れを織り込んでいません。主要な取引先の入金が1ヶ月遅れた場合も試算してみてください。金額と時期を確認したうえで、早めに金融機関へご相談ください。

予測期間は何ヶ月にすればよいですか?

まずは6ヶ月で見てください。回収サイトが長い事業や、大きな設備投資・納税を予定している場合は、その支出が入る月まで含まれるように12ヶ月以上へ延ばしてください。予測は先へ行くほど売上の前提に左右されます。24ヶ月先の残高は「そのくらいの水準」という程度に受け取り、直近3〜6ヶ月の数字を実際の判断に使ってください。

PDFレポートには何が含まれますか?

画面では、月ごとの入金・支払・収支・月末残高の一覧、資金ショート予測月、不足額のピーク、いまの残高が固定費の何ヶ月分にあたるかをご覧いただけます。さらに詳細分析とPDFレポートでは、売上が何%落ちるまで資金がもつかの感度、売上減少シナリオ表、回収サイトの短縮と支払サイトの延長の効果、サイトのズレによる立替額、必要な調達額と時期、臨時支出を延期した場合の比較、支払サイトの法令上の注意点、金融機関への説明に使えるPDFレポートを提供します。

ご利用上の注意

  • 本シミュレーターの結果は概算です。実際の資金繰りは取引条件・入金の遅れ・季節性によって変わります。
  • 必要な手元資金の水準について、公的機関が基準として示した資料は確認できませんでした。「月商の3ヶ月分」「固定費の6ヶ月分」といった数値は、広く使われている民間の経験則です。本シミュレーターはこれらを判定に使わず、「何ヶ月分の固定費に相当するか」「どの月にいくら不足するか」という計算結果だけをお示しします。
  • 残高がマイナスになる月を「資金ショート予測月」としていますが、実務では残高が0円に近づいた時点で支払いは回らなくなります。余裕を持って判断してください。
  • 支払サイトの延長は、計算上はほぼ確実に資金繰りを改善します。しかし下請代金の支払期日には法令上の制限があり、自社が発注者側にあたる取引では一方的に延ばすことはできません。該当するかどうかは取引の内容と当事者の規模によって決まります。本シミュレーターは延長の効果を数字として示しますが、実行を勧めるものではありません。実行前に必ず取引条件と法令上の位置づけをご確認ください。
  • 資金が不足する見通しになった場合、対応の選択肢と実行可能性は個社の事情によって大きく変わります。金融機関・顧問税理士・中小企業診断士など、事情を把握している専門家にご相談ください。